2014年に弊社がデザインと印刷を担当した『被害者ノート』が昨今あらためて注目を浴び、多数のメディアからの注目を集めています。
『被害者ノート』は中野区の「途切れない支援を被害者と考える会」の皆さんが、犯罪被害者の体験を丁寧に聞き取り、被害にあわれた方の心に寄り添うように、本当に役立つ形になるように何度も修正を繰り返して作成した「被害者のためのノート」です。
弊社が中野区の校章デザインやパンフレット等の制作を行っていた関係から、近藤代表や会員の方と密にやりとりを行い紙面デザインから製本まで担当することとなりました。
文字は読みやすさを優先し字を大きくし、誰かに見せるページは必要な部分だけをコピーしやすいように、開きやすいリングノート式になっています。
リングノート製本は無線綴じ等の一般的な印刷形式に比べるとコストは倍増しますが、使う方の負担を少しでも減らせるようにを優先しこだわった部分です。
2022年5月に内容を大幅に更新し、再印刷をかけました。
『被害者ノート』は警察庁のサイトや新聞社のニュースにもなっており「途切れない支援を被害者と考える会」は他県の犯罪被害者を支援する窓口の冊子制作などにも協力しています。
中でも、東京都が制作配布している「Tokyo被害者支援ノート」はWEBから無料DL可能です。
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/hanzai/shientaisei/index.html
■被害者ノート記事一覧
・東京新聞
「被害者ノート」に救われた…池袋暴走事故の遺族松永拓也さん「怖かった未来」に差した明かり
https://www.tokyo-np.co.jp/article/172365
・警察庁
平成27年版 犯罪被害者白書
https://www.npa.go.jp/hanzaihigai/whitepaper/w-2015/html/gaiyou/part1/s1_5c05.html
・日本経済新聞
犯罪に遭ったら「被害者ノート」役立てて 遺族らが作成
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG0902O_Z00C14A8CR8000/
被害者の気持ち、困り事、憤りは当事者しか分かりません。
制作時も弊社はデザインサポートしか行えませんでしたが「そこまでこだわるの?」と言われるくらい考え抜かれて作られたものの強さを、7年経って改めて感じるニュースでした。
企画やデザインには社会を動かす力があります。
「ピコトンは親子にワークショップを通して何を伝えるか?」を、改めて考える必要性を感じました。
「途切れない支援を被害者と考える会」は、犯罪被害者の回復に資する途切れない支援の実現を目的に活動する任意団体です。
『被害者ノート』の転載や行政発行物等へのデータ提供、制作監修についてのご要望は団体へお問合せください。
また、『被害者ノート』は犯罪被害者や被害者家族へ無料で提供を続けています。
全国の被害にあわれた方へ『被害者ノート』を届けるために、助成金や寄付金も募集しています。
詳細は「途切れない支援を被害者と考える会」にメールでお問合せください。
nakanobenkyokai@yahoo.co.jp